2015/03/09

流木雑貨ビギナー塾 よごれ編


雑貨女子さん、いつもご購読ありがとうございます。
そして、はじめての雑貨女子さん。ようこそ、お洒落流木へ!

きょうのテーマは、「長良川流木のよごれとそうじ(前処理)」についてです。

では、


ありのまま

中がカスカスで軽い!
 一部分がもろくこわれそう!
  よごれで黒くなっている!
   折れてササクレが残ったまま!
    虫食いのあとがある!
     穴があいている!

流木はこれらを残したまま完成とすることがあります。
普通なら不良品でしょう。
こんなラフな作品が許されるのは流木しかありません。

大自然が創り出した“ありのまま”が、
ユーモア(笑い)やペーソス(哀愁)をさそい、
こころの癒しになればと願っています。

だから、できる限り手を加えないようにしているのです。
そこを、楽しんでいただければうれしいです。

流木のよごれやそうじ(前処理)について、すこしお話させていただきます。


よごれ

長良川の水はきれいでも川原で出会う流木はかなりきたない!
よごれ具合は条件によっていろいろ。

夏の草むらの流木 長良川中流域

草むらにある流木は、まわりの生物に襲われるので虫食いがひどい。
石の上にある流木は、強い日ざしで変色がはげしい。
川の浅瀬や本流がらはずれた水たまりにある流木は、水アカやコケがいっぱい。

春から夏の暑い季節は、虫食いやカビが大量。
秋から冬の寒い季節は。流木の芯に卵が生みつけてあることもある。

流れついた直後ならよごれは軽い。
そこに何年もとどまっていた流木は、くさっていることが多い。


そうじ

そうじ(前処理)は4段階。
1 洗浄 → 2 外観を点検 → 3 消毒 → 4 乾燥 ・・・→ 5 保管、
そして作品づくりをまちます。

1 洗浄
表面の土のよごれやヌメリを取りのぞく。
タワシ、大小のブラシ、布などを使って豪快かつ繊細に。

2 外観を点検
ヒビ割れ、ササクレ、カビ、虫食いなどをチェックをみつけ、慎重に最低限度で取りのそく。
あくまでも“ありのまま”が再優先。

3-1 煮沸消毒
熱湯に最低30分ぐらい浸けこむ。
流木の大きさ、風化の程度により煮沸時間や回数が変わる。

3-2 アク抜き
煮沸消毒でかなりあくが出るが、さらに、常温に水に一昼夜以上浸けこむ。
水が茶色に変色するのでときどき変える。

4 乾燥
天日で乾かす。
短くて半日、大きな流木は3日以上かかることも。

5 保管
在庫して作品づくりをまつ。

小さくて、汚れが少ない、しかもすぐ制作のアイデアがわいた流木の場合、
先に作品にしてから流木のそうじということもある。


残しているよごれ

ご安心ください。

作品として完成したときは、
手で触れたり、口にくわえていただいても何ら問題ないようにきれいにそうじ済み。

そのうえで残してある、虫食いのあと、穴あき、アクによる変色などは、
風化した流木ならではの味わい。

くすんと笑えたり、幼いころに想いを馳せたり・・・・
流木ってほんとうにいいもんですね!!(リョウ)


→次回の流木雑貨ビギナー塾は3月16日ごろの予定。




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